10月XX日
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かつて私はファミレスでバイトしていたころ、 給与明細に付いてきた、食事代金25%オフになる優待券を チケット屋に売りに行ったが結局、断られてしまったことがある。 |
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10月XX日
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『序』 |
9月20日
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今日は後期授業再開の日。 朝の八時起きという事態に「それは修行ですか。」とツッコミを入れた。 果たしてタイヤの空気が抜けかけた自転車で二十分ほどかけて学校へ。朝九時の授業開始に間に合ったのは、新学期に由来する心理的作用のため、それは新学期の神秘である。 一時限目は流体工学2。 第一回目の授業ということで、この科目の概要を説明していたが、概要だけあってテストにはあまり出なさそうだ等の観点から、ほとんど話を聞かず。 一時限目が早く終わり二時限目と間があったので、成績表を事務室まで取りに行った。 成績は意外と良く、前期期末試験において、 いいかげんな答ばかり書いていた覚えのある物まできちんと単位が取れていた。 だから馬鹿な大学生が増えていると言われるのかもしれない。 …それでもまだまだ間があったのでセブンティーンのアイスクリームを買って食べた。 抹茶が気分だった。 二時限目はロボット工学、これも概要のためほとんど話を聞かず。 次の昼休みは食堂で日替り定食を食べた。 今日の日替りはいつもより手がこんでる気がして、これもまた新学期の神秘の一つかもしれなかった。 残りの昼休みを利用して、図書館へ行った。 文庫で小島信夫の物を探したが、見当たらないのでパソコンでその作品を検索すると、昭和文学全集 第21巻とあった。 なんてでかくて重そうな本だと思った。 三時限目は実験のガイダンスだったが、五分ほどで終わった。 余った時間、学校のパソコンでヒマステのHPにアクセスしようと思い、情報処理室へむかった。 パソコンでインターネットなどほとんどした事がなかった私は、たまたま部屋にいた、同じ学科の、顔は知ってるけど名前までは知らないといった知人に 「ごめん、これどうやってしたらええんかなあ。」と尋ねた。 自分の偽シタシゲぶりに嫌気がしたが、友人は親切に教えてくれた。 しかしその後、ログインするとき必要なパスワードを間違えて覚えていたことが判明、十五分ほど記憶の糸を手繰り寄せるが失敗。 あきらめて帰り際、工学部の掲示板をチェック。以前、受講していた国語学の講義が休講になっていた。 国語学を教えていた教授はインチキ臭かったが講義はそれなりに好きだった。 休講の理由の欄には死去と書かれていた。よくみると死去の去の字が歪んでいて、どうやら死亡を死去と無理やり書き直したらしかった。 教授は言葉や文字にこだわる人だったので、それなりにおかしかった。 帰り道、平和堂によった。「昭和文学全集 第21巻」が肩に重いながらも文庫版「美味しんぼ」3,4巻を立ち読みしてきた。 その後、食品売場に行き、野菜ジュースなど買った。健康を意識してしまうのは生への執着のためか、あるいは死への恐怖のためか、などと頭をよぎったが、めんどくさくて考えるのを止めた。 店の外に出ると、日は傾いて涼しい風が吹いていた。いきなりの秋の気配に焦った。 |
9月17日
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モーリスユトリロの描いた白い風景が好きな私は、このあいだユトリロとその母ヴァラドンの絵の展覧会に行ってきました。 展覧会に行くと言っても、全然殊勝な感じでなくて、このまえルーベンスの絵を観に行ったときも、 どこからか犬を盗んでパトラッシュと名付け、その絵の前で一緒に凍え死んだらロックだ!!なんていう幻想が頭から離れず一苦労。 でも自分だけでなく、周りの人間もけっこう馬鹿っぽくて 「大きい絵やねえ」とか「この絵ぇの人、足、短いなぁ」とか、海外旅行の自慢話しとか好き勝手のたまう。 多くの人間にとって美術館とは美術を楽しむためにあるのではなく、 知的な自分を他人、あるいは自分自身に演出するためにあるのかもしれない。 話をユトリロに戻すと(以下、不本意な文章のため略。) |