白井宏幸の遠くへ行こう(仮)

車や電車では気づかないあんなとこ、こんなとこ白井宏幸の視線で切り開く!!
君は同調できるか?疑問に思うか?
岸和田 城下(その1)
岸和田 城下(その1)
旅の目的、目的としての旅。】
 
本日は岸和田へ行きました。桜の花がどんどん狂うように咲き乱れるうらら、阪和線に乗って岸和田へと向かいました。
前の週末は稽古とバイトであまりろくに眠れなかったのだけれども、それはそれ。なかった事にして、阪和線和歌山行きの鈍行で岸和田へ向かい、案の定乗り過ごしました『東岸和田』。
一駅ごとにレム睡眠を向かえ、一駅ごとに短編テレビ小説を見ているようで。もうすぐ東岸和田の駅に着いてしまうなぁと思っていたのが『東貝塚』。『東岸和田』の一つ和歌山寄りの駅です。
 
ふた駅乗り過ごした結果、幸運にも我が鈍行列車は桜のトンネルを通過(幸せ貯金お引き出し。残高はあと如何ほどだろうか?)したのです。災い転じて…というやつです。
 
引き返して阪和線、東岸和田駅。良くも悪くも局地的というイメージ。駅前に集中する銀行と大手スーパー。そんな街でした。東岸和田から西へ、海側へと向かい、南海岸和田駅を越えて岸和田ベイサイドモールへと向かってみる。
 
くたびれて寝っ転がった犬や、この時世に24時間営業を主張するセブンイレブン。そういった、一種の土地柄風物を眺めつつ、海へ海へと足を運ぶ。
その途中、和菓子屋さんに入る、のだけれども、何も買わずに出て来てしまった。事前に『みたらしだんご』がおいしいとの情報を得ていながら、店の中で食べられなかったため、大人気なくヘソを曲げてでてきちゃいました。お団子の中にタレの入った逆みたらし。一期一会を逃したのだろうかと少し後悔しつつ、でも、フラリと立ち寄った和菓子屋さんではその場でつまみたいというわがままにも近い感情は抑え切れません、僕は。
 
今更ですけれども、特に岸和田に来たかったわけではないのです、ホントは。でも、その理由が運ぶ以上に軽やかに、見知らぬ土地を僕の足は踏み締めて行くのです。
なんとなく、岸和田。
一昔前の、アイドルが主演の宣伝映画みたいです。『追い詰められて、夏』みたいな。(よくわかりませんね。借金取りから逃げ回る一夏の青春群像映画です。次回公演終了後クランクイン予定)
 
さぁ、さてと。旅の目的は?上げ連ねるならいくらでもある。岸和田城および城下町、銘菓梅花むらさめ、ん?そのくらいか…。他に何もない。
だけど、そのいずれもが、『もしも岸和田に行くことがあれば立ち寄ってみよう』という程度のものにすぎず、出発の動機付けにはまだ弱い。それは、僕が目的をもって旅にでているのではなくて、旅を以て目的に代えているからなのでしょう。
 
ところで、月曜日の昼下がり、ベイサイドモールには人がまばらにしかおらず、ひとところに結婚式場で写真を撮る団体客があったり、子ども連れの数組の家族がいたりとまるで組み立て途中のジグソーパズルのようにも思えた。
 
岸和田の海をプレゼント。お返しは大阪城。
 
昔の人達が絵葉書を送りたくなる気持ちがよく分かります。電波や光が人と人との距離やその気持ちや言葉を伝えるのにかかる時間を縮めた結果、『待つ時間の愛しさ』を忘れつつあるのかもしれません。善きにつけ、悪しきにつけ。
 
さぁ、もう一度手紙を書きましょう。送らなくてもいいから。
 
その2【旅先でモノを買う事について】に続きます。
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Last updated: 2004/7/27

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